ご挨拶


サイトをご訪問くださり、どうもありがとうございます。

ハートセラピストの松本癒(いやし)と申します。

出張ハートセラピストとは、きっとあなたがイメージされている通り「出向いて心を治癒するカウンセラー」のことではあります。ただ、実は僕は公認心理師などの国家資格を持っているわけではありません。

僕が心のカウンセリングを始める前にしていた職業は企業のコンサルタント。主に消費者の気持ちを動かす広告や商品開発のお手伝いをしていました。カウンセリングを始めることになったきっかけをお話しするのが、僕の自己紹介には一番良いでしょう。

名古屋市、栄で僕が構えていたオフィスの隣の部屋が、心理カウンセラーの養成学校でした。そこには毎日、講師の先生の他に数名ずつの生徒さんが通って来ていて、昼夜問わずに授業をされていました。
ただ、ずっと気になっていたのです。
生徒さんたちのほとんどがいつも沈んだ元気のない表情で、まるでその方ご自身がカウンセリングを受けに来ているかのよう。講師の方も、廊下やお手洗いで会っても挨拶するわけでもなく、こちらから声をかけても聞こえないふりをしている始末でした。
(彼らから心理カウンセリングを受けて、本当に心が元気になっていくのかなぁ?)
ずっとそう思っていました。

ある日、僕のオフィスの前で古い友人にばったり会いました。聞くと、交際相手と別れてから全てのことにやる気が持てなくなってしまったと。それでも何かを始めなくてはと考え重たかった腰を上げ、自分の心理状態を把握する役にも立つかと、そこの養成学校に通い始めたとのこと。
「そんなことがあったんだね。早く気持ちが整理できると良いね。うちの事務所はすぐお隣だから、気が向いたらお茶でも飲みにおいで。」と、彼女が教室に入って行くのを見送りました。

それから数週間、彼女を何度か見かけましたが、そのたびに表情が暗くなっていて、やつれていっているように感じました。大丈夫かい?と声をかけて良いのかもわからない程に深く沈んだ雰囲気で。そしていつしか、全く姿を見なくなってしまったのです。

気になり過ぎて、廊下で講師の方を見つけた時に声をかけてみました。
「そちらの生徒の〇〇さん、最近見かけませんが元気にされていますか?」
「ああ、〇〇さん?急に来なくなっちゃいまして。元気なんですかね?ウチはその辺は関与できないんで。」
「そりゃそうでしょうけど、一人前になるまで面倒見ないんですか?」
「ウチも商売なんで、授業料さえ払われたらあとは本人次第ですね。」

うーん。
こんな人が心理カウンセリングの指導をしてるのか・・・そしてここから巣立っていくカウンセラーとは?

それはともかく、彼女のことが心配です。
健康でいるのかどうかの確認だけでもしなくてはと何度も電話して、やっと出てくれたところで聞いてみると、学校にも通い、心療クリニックにも行ってみたけど気持ちはますます沈むばかりで、すっかり引きこもりになってしまったとのこと。
とにかく一度お茶でもしようよと、会うことになりました。

久しぶりに会った彼女はさらに弱った姿をしていて、会った瞬間に泣き出しました。
しばらくしてから少し落ち着いた様子でそれまでの出来事を話してくれたのですが、それはそれは酷い話で、彼女がこうなってしまったのは十分に理解できる内容で・・・。
解決策もなく、話を聞くだけしかできませんでしたが「ありがとう、聞いてもらって少し気が晴れた」と言って帰っていきました。

それから数回にわたって、彼女と会いました。

話を聞くだけの日、こうしてみたら良いよとアドバイスできることがあった日、悔しくて一緒に泣いた日と様々でしたが、会うたびに彼女の顔に笑顔が増え、活力が戻ってきていると感じられたのが嬉しかったです。

ある日、彼女から電話がありました。

「いつもありがとう、今日は報告があって・・・彼氏ができたんだ。それがとっても良い人で。」
実は少し寂しくもありましたが、その声はとても元気そうで「そうか、それは良かったね!」と心から言えました。
「ちょっと器の狭い彼氏だから、これからは異性の友達とは会い辛くって。」
「全然気にしなくっていいよ。それより、元気になってくれて良かった。」
「うん、本当にありがとう。また慣れてきたらゆっくりご飯付き合ってね、彼氏も一緒かもだけど。」

そして彼女が言ったのです。
「あとさ、あなたみたいな人こそ心理カウンセラーをやった方がいいよ。私が行ってみたクリニックも、あの学校の授業もまったく意味がなかった。人の心を治すのは、やっぱり人間力と経験、あとは相性だね。」

これが、僕が心のカウンセリングを始めることになったきっかけです。
それ以降、様々な企業のいろんな方々とコミュニケーションを取り合ってきた経験と、商品開発や広告のコピーを作るために学んだ心理学を活かしつつ、独学で僕なりのメンタルヒーリングを確立させてきました。

気持ちにダメージを抱えた人に会えば会うほど、心の治癒にセオリーなどないことがわかります。
つまり、心理カウンセリングに資格など無意味だというのが僕の持論。
その人それぞれ、ダメージの大きさ、内容、体調や時間軸によっても癒し方を変える必要があります。そしてもちろん、僕では気持ちの持ち方を変えられない人もいらっしゃるはずです。
それらを早い段階で見極め、心を回復させるために適切に寄り添う。問題解決のために行動する。
それが僕のハートセラピーです。

ハートセラピスト

松本 癒